ごあいさつ

ゆめクリエーション そして未来へ

私たち人類は、地球の資源を利用して材料を創り出す技術を身につけ、飛躍的に文明を発展させてきました。いいかえれば、材料とそれにより作られた種々の道具を用いて、豊かで快適な生活を実現してきたのです。「 材料 」は現在、私たちの暮らしの中でまさにキーワードとなっています。

20世紀から21世紀へのターニングポイントを経て、さらにその後も材料と私たちとの関わり合いは、未知の材料や新しい機能の発見とその創製プロセスの確立、新たな利用方法の開拓などにより、従来以上に深くなっていくでしょう。材料の研究には大きな可能性と夢があり、それらの実現に向けて前進していくことが期待されています。

来るべき新時代の高度なエネルギー利用や情報通信の社会においては、地球環境を深く思いやりつつ、高い付加価値を持つ材料を開発し、効率的に利用することが必要とされています。若い諸君の力で材料進化への夢を膨らませ、切り拓いてみようではありませんか。

本分野では、材料の機能と創製プロセスについての基礎的原理・法則を理解し、いかなる材料の開発も行うことができるよう、材料全般に関して広く授業は行われています。材料の開発能力ばかりでなく、さらにその材料をシステムに取り入れることのできるエキスパートの育成を目指しています。また、工学研究科附属バックキャストテクノロジー研究センターの教育研究活動もサポートしています。

研究では原子レベルで制御する材料創製から生体材料、宇宙ロケットの材料開発まで多岐にわたり、キーワードは 新材料、エネルギー、環境、生命 です。諸君の自由な思考と若い行動力を最大限に発揮し、世界に先駆けた最先端の研究を行いましょう。

大学院では前期課程、後期課程いずれも優秀な場合は1年間で修了することができる他、後期課程には有職のまま就学することもできます。また、大学院では多くの学生が日本学生支援機構をはじめ財団や企業からの奨学金を受けています。