ザルツブルクでは、モーツァルト・クーゲルンという名のチョコレート・トリュフが名物になっている。球形をしており、金色の紙に包まれている。それにヒントを得てデザインされたのが、このチョコレート・クリーム・リキュールのボトル。
製品は、ミルク・チョコレート、ヘーゼルナッツ・ヌガー、キルシュワッサーの3つの原料を一体にミックス。甘美な味で発売された。初期の製品のアルコール度数は20度、エキス分は28%、粘度も濃かったが、1991年に品質を改良。現在のようなアルコール度数17度、エキス分26%にし、粘性も低くして、スムースでライトなリキュールになった。これによって、デリケートなチョコレート風味が、いきいきと引き立つリキュールになった。
現在の製法は、良質のチョコレートにヘーゼルナッツを加え、ある一定の温度を保ちながらよく混ぜて、チョコレート・ヌガーをつくる。このヌガーに、さらにチョコレート粉末、ミルクを加え、キルシュワッサーを主としたスピリッツを加えて5時間放置した後、ホモゲナイザーにかけ、原料の粒子を均質化する。そして、35℃から40℃のタンク内に3日間おいてから、製品となる。
柔らかな香ばしさ、ゆったりとした甘さ、それに加えて華やかな味わいが備わっており、飲むデザートといっていい佳酒である。