カルーアの原料となっているコーヒーは、メキシコの高原地方でとれるアラビカ種。その豆を精選し、ほどよくローストした後粉砕。それを、砂糖きびから作ったクセのない中性スピリッツに震災し、冷震災法でコーヒー豆の成分を抽出した後、濾過する。
こうしてできた原酒を、イギリスのスコットランド地方ダンバートンにあるカルーア・リキュール社の工場に運び、バニラなどの芳香成分や、スピリッツ、シロップ、水などを加えて精製し、ボトリングする。
カルーアの特徴は、コーヒーにたとえれば、アメリカン・コーヒーほど淡泊ではなく、かといってエスプレッソ・コーヒーほど焦げた感じがしないことだろう。つまり、カルーアに溶け込んでいるコーヒーの風味が、中庸を得たバランスの良さを示しているのだ。それに加えて、デリケートなバニラ香と、その裏にひそむほんのりとしたモラセス(糖蜜)の風味が、味わいの奥行きを深めている。味わいの一番最後に感じられるコーヒーのほろ苦さもさわやかだ。