英語式表記では、Green Tea Liqueur、フランス語式表記ではCre'me de Th'e Vert/クレーム・ド・テ・ヴェールとなる。th'eが茶、Vertが緑の意味である。
東京のある高級料亭では、外国の要人を接待する会食する際、席に案内する前の小座敷で、氷を浮かべたこの酒を”おうす”がわりに出して好評を博しているという。
ヘルメス・グリーンティ・リキュールは1960年に発売された。緑茶の生産地の中でも最上格におかれている宇治の良質の玉露茶を選び、中性スピリッツに浸漬する。その際、石臼でゆっくり挽いた抹茶も添加する。そして、濾過した後、ブランデーとシロップを加えて製品にする。
緑茶特有のホロ苦いコクが、ブランデーの香味とよく調和して、味に奥行きを与えているし、しっとりとした甘みがアルコールの刺激を和らげている。また、バニラを連想させる植物性の甘やかな芳香が、緑茶の香りと穏やかなハーモニーを奏でている。