このランプ形のボトルに見せられた画家に、ポール・セザンヌがいる。このボトルを題材にした絵は、今ワシントン市の国立美術館に飾られている。
ジェット27の27という数字は、昔アルコール度数27度で作られていたためだが、今は21度で製品化されている。
原料のミントは、南仏カンヌ産のものを始め、イギリス、モロッコ、ポーランド、日本などのものが使われている。それらは、8日ほど中性スピリッツに浸漬後、蒸留され、ミント・オイルとなる。それを絶妙にブレンドした後、水、シロップ、中性スピリッツを加え、着色料を添加して製品となる。
フレッシュで、上質のキャンデーのような風味に特徴がある。
ジェット31は、1976年に開発された。レストラン、バーの内装や照明が明るくなり、女性の衣装も淡い色のものが好まれる時代になったため、それに似つかわしい色の酒として送り出されたものだろう。味わいはエレガントだが、アルコール度数は、ジェット27より3度高い24度である。
こうしたペパーミントのリキュールは各社競作のかたちで出てくるが、飲みくらべると、風味が微妙に違う。これは、原料ミントの品種の差によるものだが、添加するハーブにもよる。ミント・オイルのほかに、レモンバーム、シナモン、イリス、ジンジャー、キャラウェイ、スターアニスなどのどれを隠し味に使うか・・・それが、銘柄間の差にもつながっている。