神戸ルミナリエ'99

1995年1月17日、阪神大震災が発生した。
美しかった神戸の街は壊滅状態となり、多数の負傷者、犠牲者を出した。
その年の冬に始まったのが、神戸ルミナリエ。
16世紀のイタリア発祥の祝祭芸術を起源にもつ光の彫刻は、
世界でも例を見ないほど華麗な光の祭典として
神戸の人々に感動と勇気を与えた。

99年のテーマは、「"pure"(ピュア)な光の下で」



GALLERIA ガレリア

幾重にも連なった光のアーチは、入口から向こうを見通すとまるで永遠に続くかのように幻想的な気持ちにさせられる。そして、この下を歩けば、ひとつひとつ手作業で染められたという電球の繊細な色が織り成す光のシャワーに照らされていっそう感動が深まる。

巧みに遠近法を取り入れ、永遠に続くかのように感じさせる光の回廊は、入口から眺めた風景も圧巻だが、下を歩くとさらに魅力を実感できる。優しい光の輝きが観る者の気分を酔わせる。

1個ずつ職人の手で染められる電球は、じっくり見ると華やかな中にも微妙な色遣い。この繊細な色の組み合わせが、ルミナリエにまるで光に描かれた絵画のような印象を与えている。



SPALLIERA スパッリエーラ

ガレリアと並び、神戸ルミナリエを代表するのが壮大な光の壁掛けである。堂々たる風格と気品が漂うデザインは圧倒されそうなほどの存在感を誇っている。