トップページへ

 トンネル効果とは、量子の世界において電子が古典的には通り向けられないエネルギー障壁を通り向ける現象であり、記憶媒体など様々な電子デバイスに応用されている。現在、トンネル磁気抵抗効果のようなある片方のスピンを持つ電子のみをトンネルさせるトンネル効果など新たな現象が発見され、盛んに研究が行われている。電子デバイスへの応用のためには、新たな現象の発現機構を解明し、高性能化が重要となっている。 
 本研究グループでは、磁性体(ホイスラー系, ペロブスカイト酸化物系, 反強磁性ハーフメタル)、強誘電体(ペロブスカイト酸化物)、超伝導体(金属系, 高温酸化物超伝導体)のような様々な材料を用いて、トンネル磁気抵抗効果、スピン注入、強誘電トンネル効果、超伝導接合、超伝導スピン三重項などのトンネル現象に関する研究を行い、記憶媒体等への応用を検討している。

 最近の主な研究内容は以下の通りです。

○ ホイスラー/スピネル/ホイスラー格子整合トンネル接合におけるトンネル磁気抵抗効果(TMR)効果の発現
○ 酸化物半導体(Nb-SrTiO3)を用いた磁性トンネル接合の作製
○ 強誘電体(Ba1-xSrxTiO3)を用いたマルチファロヘテロ構造におけるトンネル電界誘起抵抗変化(TER)効果の発現
○ Fe4N/MgO/CoFeB or NbN構造を用いた伝導機構およびスピン分極率の解明

○ トンネル効果(強磁性, 強誘電, 超伝導)の解明とその応用